ちょっと長くなってしまいましたが、ポリラインの特徴である「太さを持たせる」機能とその使いどころを色々と紹介してきました。
困った事に、オートキャド(AutoCAD)を使って作図する図面の表現には「こうしておけば間違いない」という絶対的な正解がありません。
そういう指針みたいなものがあれば作図する側も楽なんですけどね。
簡単に言ってしまえば「間違えのない図面」でなおかつ「見やすい図面」であればOKという、かなり大雑把な要望しかありません。
こうした漠然とした要望に応える為に、オートキャド(AutoCAD)の様々な機能を駆使して図面を作図していく。
これが図面を作図するプロの仕事になります。
要望に応える図面のレベルに達する為に、様々な場面にあわせてオートキャド(AutoCAD)の機能を使い分ける工夫が必要です。
工夫というと曖昧な表現になってしまいますが、要するにその場面で最も適した操作を選んでいくということ。
まあ書いてしまえばシンプルなことなんですけど、その為には操作する側の引き出しが多い方が良いですよね。
だからこそ、たくさんあるオートキャド(AutoCAD)の機能を一通り覚えておいた方が有利だし、当サイトで紹介しているようなTipsを知っている方が有利なんです。
ということで、ポリラインを活用したTipsの続きとして、数量の算定についての話をしてみたいと思います。
■計算はCADの得意分野
今まで紹介してきたポリラインの特徴の中に、線分や円弧など複数の要素をひとつのポリラインとして扱うことが出来る、というものがありました。
この特徴を上手く利用することによって、以下のような計算をオートキャド(AutoCAD)にやってもらうことが出来ます。
・ポリラインを構成する要素の長さを算出
・ポリラインの内側面積を算出
図面を作図することに加えて、作図した図面の面積などを手軽に算出することが出来る訳です。
こうした機能はCADが持っている非常に大きな武器で、これは手描きの時代にはなかった便利さです。
もちろん手描きの時であっても、面積や距離を算出することが出来なかった訳ではありません。
面積も長さも計算すれば良いだけの話ですから、CADがやるのか人間の手でやるのかの違いがあるだけです。
ただ、どちらが楽で早いかを考えると、こうした計算はやはりオートキャド(AutoCAD)でやった方が効率が良い。
これは間違いのない事実です。
単純だけど手間がかかる計算とか、同じことを正確に繰り返すことなどは、人間がコンピュータに勝てないジャンルですよね。
面積算出や距離算出も同じように、コンピュータが得意とする分野ですから、こういう作業はCADお任せした方が良いと思います。
と、前置きが非常に長くなってしまいましたが、面積や距離を算出する為の操作は特に難しいことはありません。
作成されたポリラインを画面上から選択して、オブジェクトプロパティを参照するだけでOKです。
もうびっくりするくらい簡単です。
もしくは、LISTコマンドを使用して、作成したポリラインの情報を調べることでも分かります。
あとはどのようなポリラインを作成すれば良いのか、という話ですが、こうした話を含めて次回はもう少し具体的な説明をしてみます。