
オートキャド(AutoCAD)を効率良く操作する為には、Tipsと呼ばれるテクニックを覚えるのが近道です。
ただ、今まで色々と書いてきたように、TipsというのはあくまでもCADの操作を効率化するテクニックに過ぎません。
肝心なのはテクニックではなくて、操作する本人がそうしたテクニックを欲しているかどうか。
情報に飢えていない人にいくら貴重な情報を与えても、そこからは何もアイデアが生み出されることはありません。
必要なのは、実際にオートキャド(AutoCAD)を操作している人が、操作を効率化する手段に飢えていること。
自分のスキルを今のレベルに持ってくるまでに、相当の苦労があったとしても、そこで満足はしない方が良いです。
そうすることによって、常に情報に飢えた状態でいることが出来て、結果としてどんなに経験を積んだ状態でもスキルアップすることが出来ます。
そんな話を「最後に」という感じで前回したのですが、もうひとつ大事なことを書き忘れてしまったので、最後にそれだけ伝えておこうと思います。
■向上心がありすぎる場合
現状に満足してしまうと、当然そこからさらに高いレベルを目指すことはしなくなる為、そこで成長は止まってしまいます。
だからこそ、どんなに高いスキルを身につけたとしても、そのレベルに満足などはしない方が良いんです。
これは確かに私が今まで経験してきた中で、間違いのない事実だということを断言することが出来ます。
しかし、オートキャド(AutoCAD)を使った仕事の目的は、自分のスキルを高めることだけではありません。
ただ操作の効率だけを求めれば良いのなら楽なんですけど、仕事を円滑に進める為の手段として操作のスキルがある訳です。
いくらCADの操作スピードが高くても、仕事が上手くまわっていかないというのは非常に良くある話なんです。
原因は何か…
これはどんな仕事でも上手くいかない最大の要因となる、人間関係、チームが上手く機能しないことが原因になります。
■操作効率だけが重要な訳ではなく
そうしてチームが上手く機能しないのかを考えていくと、人間関係が円滑にいってない状況がまずは挙げられます。
なぜ人間関係が円滑にいかないのか、原因は色々ありますけど、チームを構成する人が違う方向を向いていることが大きいです。
上手くいかない最大の要因になり得るのは、先ほども書いたような、高い意識により現状に満足しない人。
現状に満足せずに自分のスキルを高める努力をする、という方向で現状に満足しないのであれば、その考え方は成り立つと思います。
しかしその「現状に満足しない」ことを、自分以外の人に向けてしまいがちなんですよね…
どんな事でもそうですが、自分で変えることが出来るのは自分自身についてのことだけで、人の考え方を変えるのは難しいものです。
しかしそれを忘れてしまい、他の人がなぜ自分と同じようにオートキャド(AutoCAD)の操作を追求して効率化を図っていかないのか、という気持ちになってしまう。
そのあたりが気になってしまうと、円滑な人間関係などを保っていくのが非常に大変になっていきます。
そうなると、一人だけCADの操作にこだわってしまい、何となく浮いた存在みたいになる危険があります。
結局仕事は一人では出来ず、複数の人が協力しあって進めていくのが普通です。
それを自分のテクニックだけで何とかしようとか、他の人の考え方も自分と同じに変えてしまおうとか…
そんな考えを持つと、いくらオートキャド(AutoCAD)の操作効率が良くても、結局仕事が上手いこといかない可能性が高い。
これは冷静に考えてみるとよく分かるんですけど、いざ自分の事になると陥りやすい問題なので注意が必要です。