オートキャド(AutoCAD)が用意してくれているダブルクリック編集という機能は、使い方によっては非常に便利です。
しかしオートキャド(AutoCAD)の機能では大半がそうであるように、初期設定は必ずしも便利とは言い難い状態です。
だからこそ自分で使いやすく設定した方が良いですよ、という話を前回は取り上げました。
初期設定が便利か不便かというのは、ユーザーの好みによって評価が変わってくるもので、まあそれほど重要なことではありません。
もちろん初期設定が便利に設定されていて、最初から適切な使い方が出来るに超したことはありませんが……
全てのオートキャド(AutoCAD)ユーザーが満足する初期設定なんてどこにも存在しません。
仮に私の好みにピッタリと合った初期設定だとしたら、恐らく画面上にボタンがほとんどない状態になるはず。
そうなると私は嬉しいですけど、少なくとも分かりやすさという側面から見て、それはあまり適切ではないと自分でも思います。
当然、ほとんどの人が使いにくく感じてしまう設定になるので、そんな極端な状態が初期設定になるはずはありません。
初期設定は割とニュートラルな状態で、これからどんな色にも染まりますよ、という状態にしておくのがやはり良いのでしょう。
ということで、今回はダブルクリック編集の具体的な設定方法について説明をしたいと思います。
■ダブルクリックアクションの変更方法
今回はサンプルとして、ハッチングをダブルクリックすると「ハッチング編集」コマンドが実行される、という設定にしてみます。
初期設定では「クイックプロパティ」が実行されるだけで、あまり便利ではないので、これは設定を変えた方が便利ですから。
まず、メニューバー内の「ツール」から「カスタマイズ-インターフェース」を選択して、カスタマイズの設定画面を表示させます。
そうすると、左上にこんな項目が表示されます。
設定項目の中に「ダブルクリックアクション」という項目があるので、その左側にある「+」をクリックします。
「+」をクリックすると、ダブルクリックアクションの項目が展開されるので、その中から「ハッチング」を探して……
その左にある「+」をクリックすると、今現在は「クイックプロパティ」機能が割り当てられていることが分かります。
この状態で、その下にあるコマンドリストから「ハッチング」でコマンドを検索して、ハッチング編集コマンドを表示させます。
そしてハッチング編集コマンドをそのまま「ハッチング」までドラッグしていくと……
ハッチング編集コマンドがハッチングのダブルクリックアクションに設定されました。
この状態で「OK」をクリックすれば、ハッチングをダブルクリックした時に実行されるコマンドが、ハッチング編集コマンドに変わります。
今まではあまり効果のないクイックプロパティが実行されていましたが、これで意味のあるコマンドが実行されるように。
こうしたコマンドの変更というのは、地味な感じもありますけど、かなり後々で効いてくる効率化です。
それが初期設定に少し時間を掛けるだけで実現出来るのだから、やってみる価値は高いんじゃないかと思います。