カラー・モノクロ印刷の切り替え

オートキャド(AutoCAD)で図面を印刷する際に、カラー印刷とモノクロ印刷をすぐに切り替えられる状態にしておく。

それによって無駄なカラー印刷を減らすことが出来て、それがコスト削減につながっていく、というあたりの話を前回までしてきました。

カラーコピーや印刷がコンビニで出来る時代ですから、一般的にどの程度のコストがかかるかは何となく掴めると思います。

例えば自分でコンビニに行ってコピーをする事を考えると、カラーにするか白黒にするかは当然意識します。

1枚いくらと書かれていて、コピーする前にお金を入れる必要があるので、意識しない訳にはいきません。

それと感覚的には少し違うかも知れませんが、仕事で使う図面を印刷する場合でも仕組みは全く同じですから、カラーにするか白黒にするかを意識した方が良いという話でした。

こうして考え方だけを述べていても仕方がないので、今回はオートキャド(AutoCAD)上での具体的な設定方法を紹介します。


■カラーモノクロの切り替え方法

具体的な設定方法は非常にシンプルで、プリンタ設定をモノクロ印刷に限定したpc3ファイルとして作成するだけなので非常に簡単です。

そうして作成したプリンタ設定を、印刷時にカラーかモノクロかを判断して、それにあわせてプリンタ設定のpc3ファイルを選択していく。

そんな流れになります。

若干手間なのは、最初にカラーのpc3ファイルとモノクロのpc3ファイルを作成して、それを分かりやすく名前で分類しておくことです。

逆にそれさえ出来てしまえば、後はカラーとモノクロのプリンタをそれぞれ1台ずつ持っている感覚で切り替えるだけでOKとも言えます。

これで確実に無駄な出費を抑えることが出来るので、最初に手間をかけてでも設定をしておくことをお勧めします。

今回の説明では、以前色々な印刷関連のTipsを紹介した際に、サンプルとして作成した「ブラザー.pc3」というプリンタ設定を利用します。

このプリンタ設定は、わざわざ使わない用紙サイズを表示させない為に作成したもので、それ以上の設定をしていないので基本的にカラー印刷の設定になっています。

このプリンタ設定をカラー印刷とモノクロ印刷に分けて使い分ける、という設定を今回はやってみようと思います。

まずは印刷画面でプリンタ「ブラザー.pc3」を選択した状態にして、プリンタの右側にある「プロパティ」をクリックします。

プリンタのプロパティを選択

そこで出てくる「プロッタ環境設定エディタ」画面上部にある「カスタムプロパティ」をクリックすると、下側に「カスタムプロパティ」ボタンが表示されるので、そのボタンをクリックします。

カスタムプロパティを選択

プリンタの種類によってここからは少し違いますが、カラープリンタであればどこかに「カラー/モノクロ」の切り替え設定があります。

今回のプリンタでは以下のような設定になっているので、「モノクロ」に切り替えて「OK」を押します。

モノクロ印刷に設定

「プロッタ環境設定エディタ」画面に戻るので、画面下側にある「OK」をクリックすると以下のような画面が出てきます。

pc3ファイル名を作成

変更した設定をどう扱うかをオートキャド(AutoCAD)が聞いてきているので、今回変更した設定に名前を付けることにします。

上記画面では「ブラザー(モノクロ).pc3」という設定名にしていますが、これは自分が区別出来れば何でも良いと思います。

これで下図のように新しいプリンタが作成されて、このプリンタで印刷をすれば全てモノクロ印刷となります。

pc3ファイル作成完了

カラーで印刷した場合とモノクロでも良い場合に合わせて、これらのプリンタを使い分けていけば良いので操作も楽です。

以前も書きましたが、この設定を最初にするだけで、後は場合によってプリンタを使い分けるだけなので非常に簡単です。

これだけで確実にコスト削減につながりますので、ぜひモノクロ印刷の設定を作成してみてください。