自動保存によるデータの保護

オートキャド(AutoCAD)で作図している図面データを保護する為に、自動保存機能を使うことを当サイトではお勧めしています。

自動保存は確かにをとても便利なんですけど、実行する際に少しだけ操作が途切れる感じになってしまう、というちょっと困った特徴があります。

図面のボリュームによって保存にかかる時間は少しずつ違って、当然線がたくさん作図されている図面の方がより時間がかかってしまう。

自動保存という機能自体は非常に便利なのですが、あまり頻繁に実行してしまうと効率が悪くなる場合もあります。

ただ、自動保存の設定をきちんとやっておくことによって、少し悪くなる効率と引き替えに得られるものは結構大きいです。

例えばの話ですが、停電などのアクシデントのよって、今まで作図してきた図面のデータがどこにもなくなってしまう。

こんな冗談みたいなシチュエーションは、オートキャド(AutoCAD)を使って仕事をしていると時々あります。

そうなると、今まで細かく作図してきた図面をもう一度同じくらいの時間をかけて描き直す必要がある訳です。

このようなやり直し作業が全く無駄とは言いませんが、限りなく無駄に近い作業ではないかと思います。

しかし、自動保存の設定をしておくことによって、描き直す為に必要な時間を少なくしてくれる、あるいはなくしてくれる。

結果的には仕事で最も貴重な「時間」を守ってくれる機能なので、効率が悪くならない程度の間隔に設定しておくことを私はお勧めします。

少々前置きが長くなってしまいましたが、今回はそんな自動保存の設定方法について具体的なやり方を解説していきましょう。


■自動保存の設定

前置きは長いですけど、自動保存の設定自体は全然難しくないので、恐らくあっという間に操作は終わってしまいます。

まずはオートキャド(AutoCAD)の操作画面左上にある「A」マークをクリックすると出てくる画面の下部にある「オプション」をクリックします。

オートキャド(AutoCAD)のオプション

ちなみにこれはオートキャド(AutoCAD)2015の画面なので、バージョンによっては「A」マークが少し違う場合もあります。

少し昔のバージョンであればそもそも「A」マークがない場合もありますが、その場合は画面下部にあるコマンドライン上で右クリックして出てくるメニューにある「オプション」を選んでも同じです。

コマンドラインのショートカットメニュー

こうして表示されるオプション画面の中に「開く/保存」というタブがあるので、そこを開くと左下に「ファイルの安全確保」というメニューがあります。

自動保存の設定オプション

その項目の一番上にある「自動保存」項目をチェックすれば、作図中に自分で操作しなくてもオートキャド(AutoCAD)が勝手に保存操作をしてくれるようになります。

自動保存項目の下に「間隔(分)」という項目がありますが、これは何分間隔で自動保存を実行するかの設定、今の状態だと10分間隔で自動保存が実行されることになっています。

自動保存のチェックを外すことは、得られるメリットと失うものを考えるとあまりお勧め出来ません。

まずは自動保存の項目にチェックを入れて、自動保存の間隔は10分~30分程度で色々考えて自分で決めるのが良いんじゃないかと思います。

まあ10分でもそれ程操作に支障がある訳じゃないですから、安全を考慮すれば10分程度が良いかも知れません。

これで自動保存の設定自体は完了です。

その自動保存ファイルがどこに保管されるのか、それを復元データとして活用するにはどうすれば良いのか、という話は次回に続きます。